Updated : 2002.10.05  
  うるしのマメ知識
    漆は昔から日本の日常生活のなかに溶け込んでいました。

しかし、現代において様々な塗料が台頭してきたため、 
悲しいことですが漆はだんだんとその姿を日常から消しつつ
あります。それにともない漆の優れた特性や特質が日本人の
中から忘れられてきております。

このページではそんな漆の持つ不思議な魅力を紹介して
いきたいと思います。
  ■ 主な漆の種類
  ■ 漆の乾きかた
  ■ 漆とかぶれ

 

  主な漆の種類
   
漆の木から採取された漆は私達(漆屋)が精製加工して皆様の所へお届け致します。 実はその漆、用途に合わせていろいろな種類があるのですがここでは主に使用される 代表的な漆をご紹介します。

 

生漆
漆の木から採取された後、ゴミを濾過した漆です。
主に木地固め、摺漆などに用いられます。

朱合漆

茶色で透明な艶のある上塗用の漆です。
顔料と合わせて色漆を作り塗立用に使います。

木地呂漆
茶色の透明な上塗研出用の漆です。
顔料と合わせて色漆を作り上塗研出用に使います。

梨子地漆
黄色の透明な上塗研出用の漆です。
木地呂漆と合わせて蒔絵の上塗に使います。

塗立漆
黒色の艶のある上塗用の漆です。

呂色漆
黒色の上塗研出用の漆です。

 
 

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  漆の乾きかた
    実は漆は温度と湿度が低いと乾きません。
理想は温度20〜30度、湿度70〜80%の環境が最適です。
しかし一般にはこの環境を作ることは難しいので
私達漆屋は工夫をしています
漆に含まれる水分を少し調節して乾き易くしてあります。
しかしそれだけでは漆は乾いてくれません。
一番大切な事は、漆を扱う時に愛情を持つ事です。(笑)
実はそのことは漆を大切に扱うということなのですが
そうする事により思いがけなく良く塗れます。お試し下さい。
   
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  漆とかぶれ
    漆はかぶれますか?という質問をよく受けるのですが、
はっきり言いまして漆はかぶれます。ただしそれには個人差があります。
一度かぶれると体内に抗体ができる為、 徐々にかぶれの度合は
少なくなってきます。 しかし、かぶれの少ない人でも
体調がすぐれない時などは油断は禁物です。
   
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